
【チルドカップコーヒーとは?】特徴やペットボトルコーヒーとの違いを解説

チルドカップコーヒーには、缶コーヒーやペットボトルコーヒーに見られない独自の特徴があります。今回は、チルドカップコーヒーの特徴と魅力、ドトールコーヒーで扱っているおすすめのチルドカップコーヒー商品をご紹介します。
チルドカップコーヒーとは?
コンビニやスーパーで販売している、冷蔵で管理されるカップ型の飲料を「チルドカップ」と呼びます。製造してからお客様の元に届くまで、輸送や保管などの過程を低温で管理される要冷蔵飲料であり、開封後は飲み切りが基本です。
チルドカップコーヒーは本来、カップの上部がアルミで蓋されており、その上にもう1つプラスチック製のキャップがかぶせられている飲み物です。ただ、最近はキャップのない製品の方が多く、キャップ付きのチルドカップコーヒーは珍しくなっています。

チルドカップコーヒーの特徴
チルドカップは冷蔵で製造・管理され、開封後すぐに飲み切ることを基本としています。より多くの乳成分を配合できるので、濃厚、かつミルク感の強い乳飲料を製造できます。また、冷蔵管理によって原料の鮮度を保てるので、コーヒー飲料・乳飲料以外の飲み物もフレッシュでおいしいのが特徴です。
乳飲料/乳飲料規格とは?
「乳飲料」とは、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」にもとづいて定義される飲料の一種で、乳固形分を3.0%以上含むものをいいます。乳固形分は、乳製品における乳由来の固形成分で、この含有量が多いほど、飲料のミルク感が強く、濃厚な味わいになります。
たとえば、カフェオレはコーヒーとミルクの両方の要素を持ちますが、乳固形分が3.0%以上ある場合、表示上は「乳飲料」として分類されます。チルド飲料として販売される製品の場合、乳成分を多く配合できるため、「乳飲料」規格で販売されるものが多く見られます。

チルドカップコーヒーの品質管理の特徴
チルドカップは、すべての製造工程で厳しい品質管理が行われています。たとえば、ドトールコーヒーでは、「超高温短時間殺菌」や「アセプティック充填」といった技術を採用し、こだわりのチルドカップコーヒーを販売しています。ここでは、チルドカップコーヒーの品質管理について、複数のポイントからご説明します。
冷蔵管理
細菌の多くは高温多湿な環境で増殖しますが、10℃以下で増殖速度が遅くなり、マイナス15℃以下では増殖が停止します。冷蔵管理はコーヒーやミルクの鮮度を保つと同時に、細菌の活動を抑制するメリットがあるのです。ただし、開封後は早めに飲み切りましょう。
殺菌
牛乳や乳飲料の殺菌には、大きくわけて5つの方法があります。
- 低温保持殺菌(LTLT):生乳を63〜65℃で30分間加熱殺菌
- 連続式低温殺菌(LTLT):生乳を65〜68℃で30分以上加熱殺菌
- 高温保持殺菌(HTLT):生乳を75℃以上で15分以上加熱殺菌
- 高温短時間殺菌(HTST):生乳を72℃以上で15秒以上加熱殺菌
- 超高温瞬間殺菌(UHT):生乳を120〜150℃で1〜3秒間加熱殺菌
ドトールコーヒーのチルドカップ製品「コーヒー香るカフェ・オ・レ」と「ミルク香るふんわりラテ」には、超高温瞬間殺菌(UHT)方式が採用されています。
これは耐熱性胞子形成菌を死滅させられる唯一の殺菌方法で、低温保持殺菌(LTLT)に比べて高い殺菌能力があるとされます。超高温かつ短時間で殺菌することにより、コーヒーやミルクの風味をしっかりと保ちます。
充填
チルドカップの充填方法は、主に2種類あります。
チルド充填
チルド充填は、温度管理された空間で製品を充填する方法です。低温環境下で充填作業を行うため、細菌の活動を抑制したり、製品の品質劣化を最小限に抑えたりできます。
アセプティック充填
アセプティック充填は、無菌環境下で「殺菌された容器」に「殺菌された内容液」を充填する方法です。素材本来の風味や味わい、栄養価をそのままカップに閉じ込めます。

ショートライフとロングライフの違い
食品の保存期間を表す用語に「ショートライフ」と「ロングライフ」があります。ショートライフは賞味期限が22日程度、ロングライフは120日以上程度の食品を指します。ドトールコーヒーでは、保存期間の長いロングライフ商品を積極的に導入し、フードロス削減に取り組んでいます。
チルドカップコーヒーとペットボトルコーヒーの違い
ここからは、チルドカップコーヒーとペットボトルコーヒーの違いを複数のポイントからご紹介します。

保存方法や流通過程が違う
一見すると同じようなコーヒー飲料に見えるチルドカップコーヒーとペットボトルコーヒー。これらは保存方法や流通過程に大きな違いがあります。
チルド飲料は、製造から流通・販売の過程まで冷蔵状態で管理される加工飲料です。ただし、低脂肪乳や加工されていない牛乳、チルドビールなどの酒類は基本的に含めません。
一方、ペットボトルコーヒーは通常、常温で保存・販売されています。常温流通が一般的であるため、すべての工程で冷蔵管理されているチルドカップコーヒーとは明確な違いがあるのです。

乳原料の上限が違う
チルドカップカフェオレ/カフェラテには、乳飲料規格が適用されています。乳飲料は乳原料の使用上限が高く設定されているため、ミルクをたっぷり使用したラテやカフェオレを製造できるのです。
一方のペットボトルコーヒーは「コーヒー」規格や「コーヒー入り清涼飲料」規格などに分類され、乳飲料に比べると乳原料の使用上限は低くなります。使用上限の違いが、チルドカップコーヒーとペットボトルコーヒーの味わいの差に繋がっています。
関連リンク:【知っておくと便利!】「コーヒー」「コーヒー飲料」「乳飲料」の違いって?
味わいが違う
大容量のものが多いペットボトルコーヒーは飽きにくく、さっぱりとした味わいに仕上げている商品が多く見られます。また、常温保存のため強い加熱殺菌処理が必要となり、チルドカップコーヒーと比べるとコーヒー本来の風味が若干弱くなる傾向があります。
ただし、高品質なコーヒー豆の使用、独自の焙煎方法や抽出技術の開発、風味を保持するための容器設計など、メーカーはさまざまな工夫を行っています。
一方のチルドカップコーヒーは「乳飲料」規格のため、乳原料をより多く使用できます。そのため、ミルクのコクや甘みが強く感じられる商品が多いです。また、製造から販売まで冷蔵状態で管理されるため、コーヒーの風味や香りがフレッシュな状態で保たれます。
チルドカップならではの商品企画
ドトールコーヒーの「コーヒー香るカフェ・オ・レ」や「ミルク香るふんわりラテ」は、香料や保存料を使わない製法にこだわり、素材本来の味わいを楽しめる設計になっています。
チルド飲料の特性を活かし、ドトールコーヒーではミルク抽出を取り入れた製品を販売したこともあります。一般的なお湯で抽出するコーヒーとは異なり、豊かなコクと味わい、豆本来の香りが楽しめる商品です。
また、コーヒーの繊細な香りや個性を最大限に活かせることから、チルドカップ飲料としては珍しい「ブラックコーヒー無糖」もラインナップに加えていました。
過去のチャレンジ製品については、「もっと知りたい!チルドカップ-挑戦の歴史」もチェックしてみてください。

ドトールコーヒーこだわりのチルドカップコーヒー
ドトールコーヒーでは、素材選びと製法にこだわったチルドカップコーヒーを取り扱っています。缶コーヒーやペットボトルコーヒーとは異なる、ミルク感たっぷりのカフェオレ・カフェラテをぜひお試しください。
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最高等級豆※をメインとしたドトールオリジナルブレンド豆を使用し、コーヒーの香りが主役のカフェオ・レに仕上げました。いつでも、どんな場所でもやすらぎと活力を届けたい。そんな想いを込めておいしさを磨き続けています。 ※最高等級豆とは生産国規格最上位豆を指します。 ※ブラジル、グアテマラ、ニカラグアの最高等級豆を76%使用(コーヒーに占める割合) |
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北海道産生クリームのまろやかなコクが楽しめる、ミルク感にこだわったおいしいラテに仕上げました。いつでも、どんな場所でもやすらぎと活力を届けたい。そんな想いを込めておいしさを磨き続けています。 ※北海道産生クリームを2%使用しています。 |
コーヒー以外にもさまざまなチルドカップ飲料を販売していますので、気になる方は以下のページもご覧ください。
関連リンク:もっと知りたい!チルドカップ
チルドカップコーヒーならではのミルク感を楽しもう
濃厚なミルク感やコクを楽しめるチルドカップコーヒー。カフェラテやカプチーノが好きな方、気軽においしいコーヒーを楽しみたい方は、ぜひ手に取ってみてください。
また、ドトールコーヒーのチルドカップシリーズは、厳選したコーヒー豆と乳原料をこだわりの製法で仕上げた商品です。全国のコンビニやスーパーでお買い求めいただけますので、こちらも併せてお試しください。
